
課題
・救急外来では一人の医師が複数の患者を同時に診療しているため、カルテ記載内容が非常に膨大になっている
・処置や身体診察を並行して進めながら、ある程度情報がまとまった時点で後から電子カルテへ記録を入力せざるをえない環境
・患者を待たせず、診療を効率的に進めるためには、ボリュームのある記録業務の改善が必要
・救急外来は幅広い症例を扱う特性上、一般外来よりも医師事務作業補助者が配置されにくい
疲れたときこそ音声入力はありがたいです
医学用語はもちろん認識率が高いですし、患者さんの言葉(現病歴や会話内容など)や紹介状の下書きなども認識してくれて非常に助かります。
また、疲れてきたときに多くの情報をキーボードで打ち込むのは非常に負担です。夜間などに患者さんが集中した際は、疲労がたまって眠気などもある中で黙々とカルテへ文字を打ち込むよりは、喋って入力することで自分の覚醒度を保つこともできますし、自分にとっては非常にありがたいことです。
音声で十分な情報量を出力してからカルテを完成させます
最初は記載したいことを全部喋って、誤変換があっても一旦気にしません。十分に情報を吐き出した後、不要だと思った情報を削りながらカルテを完成させています。
診療にまだ慣れていない、例えば研修医であったりすると、タイピングをしながら考えてまたタイピングをするという方法になってしまうと思います。ただ、ある程度慣れてきた医師というのは、自分の頭に浮かんでいる多くの情報を遅れてタイピングしているような感じがするのに対して、音声入力だとリアルタイムに音を拾って入力できるので私は好きです。
救急外来は音声認識と親和性が高いと思います
カルテを書くという作業からできれば解放されたいので、診療後にカルテを書くのではなく、診療そのものがカルテになっていくというのが理想です。
診療も声に出しながらすることになると思いますが、救急は重症患者に対してチームで取り組んだり、所見や患者状態を声で共有したり、声に出して今の状況をシェアすることに非常に慣れている職種です。それらの音声を何かしらの方法で拾ってもらって、会話がそのままカルテ所見になっていくと嬉しいなと思います。
救急外来でこそ音声入力を
疲れた環境下で慌ただしく多くの情報をまとめて記録する場合、タイピングのみだと効率が悪かったり、面倒くささにもつながるため、音声で速く、かつ高い精度で入力できるシステムが導入されると非常に助かる人がいると思います。
救急外来には音声入力に慣れ親しんでいる若手世代が関わることも多いので、非常に力になると思います。